石川県菓子工業組合について
「石川の菓子」といって初めに思い浮かぶのは、やはり和菓子。その隆盛は江戸時代に加賀藩が奨励した茶道に始まったとされています。加賀藩主の前田利家や利長は、高名な茶人、千利休の影響を受け、茶事文化に精通していました。それゆえに、器や菓子など茶の湯にまつわる優秀な職人たちが、加賀藩に集められたのです。
こうした武家の洗練された菓子文化が武士から庶民へと広がり、やがて菓子全般へと大きく花開きました。
茶の湯文化が盛んであるほか、菓子にまつわる風習も豊かで、子供の誕生から成長過程の節目、冠婚葬祭など人生と四季折々に喜びや悲しみを重ねるごとに菓子をいただいており、それぞれの場面に欠かせない伝統の菓子は、今も日常生活と切り離せない存在と言えましょう。特に藩政時代後期から始まった正月の縁起菓子「辻占」や前田家の家紋である剣梅鉢を象った最中「福梅」は、石川のお正月に必ず登場し、おもてなしや贈り物に使われております。
そのような環境の中で、昭和40年10月に菓子製造業中小企業者の改善発達を図る為の必要な事業を行い、経営の安定及び合理化を図る目的で石川県菓子工業組合は設立されました。以来、平成6年には第22回全国菓子大博覧会が金沢市で開催されましたが、4年に一度開催されている菓子博覧会においても「菓子処石川」として菓子に関する情報の発信や菓子作りの伝承されて来た技を披露するなど様々な事業に取り組んでまいりました。これからも営々と培われてきた伝統と歴史ある資産を有効に活用し、菓子処として「石川の菓子」を発信してまいりたいと思います。
石川県菓子工業組合
2023年度(令和5年)総代会において役員の改選があり下記の方々が選任されました。
2023年度(令和5年) 役員名簿
理事長 浦田 東一 ㈱浦田甘陽堂
副理事長 諸江 隆 ㈱落雁諸江屋
〃 長池 正 ㈲長池製菓
〃 谷口 義則 谷口製菓㈲
顧問理事 小出 進 ㈱柴舟小出
〃 髙木 慎司 ㈱菓匠髙木屋
専務理事 中田 竜也 ㈱中田屋
常務理事 釣井 公人 ゆげや本舗㈱
〃 宮向 健也 河田ふたば
〃 城戸口勝利 ㈲彩霞堂
〃 中村 辰男 なかむら生菓子店
〃 村上 義明 ㈲御菓子処美福
〃 谷 誠 生菓子谷屋
〃 中田 和彦 中田菓子舗
〃 中浦 政克 ㈱柚餅子総本家中浦屋
理 事 梅田 健二 梅田菓子舗
〃 中田 陽一 御菓子司なかだ
〃 二木 大一 フタマサ御酒堂
〃 宮川 晴行 ㈲梅屋
〃 芦本 一哉 芦本菓子舗
〃 伊藤 忠 ロンシャン・イトウ
〃 瀬戸 有朋 おきな軒
〃 稲葉 豊 稲葉商店
〃 清水 均 常和屋
〃 福島 宏 福島製菓㈱
〃 板村 壮麻 ㈱板屋
〃 松井 英治 ㈱菓匠まつ井
〃 越野 英一 加賀銘菓の越野
〃 中嶋 孝一 ㈲中嶋冨貴堂
〃 神保 賢史 白千鳥神保
監 事 橋爪 孝志 はしづめ
〃 岡田 直樹 ㈱オカダ
〃 泉 博之 泉商事㈱